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「あのシミの中には宇宙が詰まっているんですよ」 浮浪者のサダシは換気扇の営業に来た花岸さんにそう話した。 指さした人差し指は机の下の畳についた黒いシミの方を向いていた。 部屋の隅っこである。 サダシは最近、家がない状態からこのマンションへ移り住んだばかり。 花岸さんはその方角を少し向いたが、すぐに話を営業に戻した。 「へぇ・・・・あ、あぁ・・・・・それでね、新しい換気扇のことですが・・・・・」 小説。 約600字。 7ページ。
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